有料老人ホームのベストな選択には知識と情報が不可欠

有料老人ホームのベストな選択には知識と情報が不可欠

有料老人ホームのベストな選択には知識と情報が不可欠 (1)

内閣府の平成29年度高齢者白書によると、2025年には高齢者の5人に1人が認知症になるだろうと予測されているそうです。
ただし、実際に、親が認知症を発症した際に、親に合った老人ホームを的確に選択することはできますか?

そもそも有料老人ホームやグループホームは、どこでも認知症の方の対応ができると思っていないでしょうか。

この記事では、親が認知症の診断がでた際に困らない有料老人ホーム探しができるようヒントを記載したいと思います。

親が認知症?そう思ったら考えるべきこと

「あれ?最近、親の記憶力が乏しいような・・・」と思ったら、

認知症の検査をするために、まずは病院にいくことになるでしょう。認知症であると診断され、診断書がおりたら、介護保険証を交付してもらうために、診療情報提供書を準備し、申請手続きをおこなうことがまずはスタートラインです。

もう一つ、考えないといけない問題は、

  • このまま自宅でひとり暮らしができるのか。
  • 有料老人ホームや高齢者施設に入居させるべきなのか。

この2点を考えないといけません。

どちらにするべきか、それぞれの家庭や周辺環境、親の介護状態などのいろいろな事柄を整理し、ベストな答えよりも客観的であり、親だけではなく家族のことも考えながら、みんなが幸せな選択をする必要があります。
ここでの選択はとても大事なポイントですが、今回は主題と違いますので、また別の記事でお話しします。

有料老人ホームやグループホームに入居する場合

さて、上記の選択を得て、実際に有料老人ホームやグループホームに入居することを決断したとしましょう。ここから考えないといけないわけです。

みなさまは、有料老人ホームの知識はありますか?ないのであれば、どこの有料老人ホームに入居するかの施設の選択はできないと思います。
できたとしても、「感覚」だけでしか決められないようになるのではないでしょうか?それで本当に良いのでしょうか?

たとえば、「3×(2+2)=」という式があったとしましょう。答えは「12」ですよね。

( )かっこの中を先に計算してから、式を解くということになりますよね。

これは、( )かっこの中から先に計算しないといけないということを知っているから、この式を解くことができるということになります。

それでは、( )かっこの中から先に計算しないといけないということを知らなかった場合はどうでしょうか?

おそらく、不正解の答えを導くことになるでしょう。あるいは、なんとなくの感覚で答えを出して正解をするかもしれません。
運試しのような、なんとなくの決め方やあいまいな知識力のままで答えを出すことになるでしょう。一生を左右する有料老人ホームの選択が、はたしてなんとなくで決めていいのでしょうか。

それでいいのであれば、運試しのような、なんとなくの決め方やあいまいな知識力で施設を選択して良いと思います。

「親に合う介護施設を選択したい!」

という方は、この先をぜひ、読んでください。

親に合う介護施設を探すには

それでは早速、有料老人ホームの疑問を4つほど出してみます。

その疑問に答えてみてください。

①どんな基準で運営しているのか

②老人ホームでは何をしてくれるのか

③特別養護老人ホーム(特養)は、有料老人ホームと何が違うのか

④ケアマネージャー、生活相談員、管理者とはそもそも何をしているのか

上記の4つを答えてみてください。

恐らく、こんな感じではないでしょうか?

①なにかしらの基準はあるだろうけど、明確にはわからない。

②介護をしてくれる。でも、そもそも介護ってなんだろう?車いすをおしたり、食事の介助をしてくれたり、トイレ介助をしてくれたりかな。私の親は認知症なだけで身体的に手を借りないといけないような介護は必要ない。何をしてくれるんだろう?

③特養は安いから、人気があるけど、空きがなくて待機待ちが多い。有料老人ホームはお金がある人が入れる介護施設。

④ケアマネージャーは、介護プランを作成してくれる人で、親に合った内容の介護を検討して、紙に計画を書く人。生活相談員は、親や家族の相談を聞いてくれる人?管理者は、施設の責任者。

いかがでしょうか?

とてもあいまいだと思いませんか?

この状態で、親に合った有料老人ホームのベストな選択ができると思いますか?

私は思いません。怖くて、『選択』することすらできなくなります。選択できたとしても、常に心配に陥ってしまい、有料老人ホームをいつまでも信頼できず、疑心暗鬼に陥ってしまいそうです。

介護業界を熟知し、介護の知識がないと、このようになってしまうでしょう。

ですが、介護業界や介護の知識を持っていたらどうでしょうか?

算数で言えば、( )から先に計算し、答えを出すという解き方を知っている状態と同じことになりますよね。答えを出した時の安心感や信頼感、自分の選択が正しかったかどうかの気持ちの”面持ち”も違いますよね。

安心できるプロの紹介会社とは

私の個人的な考えですが、老人ホームを紹介している会社を運営している紹介会社のスタッフでも、しっかり提案できる方は、はっきり言ってとても少ないです。

どこの紹介会社のホームページを見ても「プロがサポートします」と「プロにお任せ!」のようなフレーズで『プロ』という言葉を容易に使っている会社が多いように思います。

しかし、本物の『プロ』は本当に一握りです。そもそも、何を基準に『プロ』という単語を使っているのか理解できません。
この業界は、不動産業界のように、宅地建物取引主任者の資格がないと、不動産業者を設立できないというような業界ではありません。

誰でも簡単に開業できてしまいます。
ですから、不動産業者や葬儀屋や遺産整理業者など多種多様な業界から参入があります。個人的には、これはこれで問題が多いと考えています。

『プロ』を名乗るからには、最低でもこのような資格が必要ではないでしょうか。
国家資格である『介護福祉士』『社会福祉士』『精神保健福祉士』や、国家資格ではありませんが『介護支援専門員』みなさまにはケアマネージャーと伝えたほうが分かりやすいでしょう。

この4つうち、いずれかの資格を有していないのであれば、私はプロだと認めることはできません。
なぜなら、有料老人ホームを含む、介護施設というのは、介護保険法が密接に関わっているからです。

有料老人ホームを運営する際には、この介護保険法を基準にして運営しているといっても過言ではありません。これは基本の基。この基本をもとに、いろいろな施設の種類があったり、特徴をつけたりして各々の施設は運営しているのです。

ですから、私は基本の基を勉強していない会社を『プロ』だとは思いません。なんとなくで有料老人ホームを紹介する一般の方と変わりないと思っています。

みなさまも騙されないように注意が必要です。

入居者に合わせてどのような施設を選ぶべきか

こうした介護保険法や各々の有料老人ホームや介護業界の知識を知っていれば、すべての施設が認知症の対応ができる老人ホームではないことも理解できますし、どこの施設でも入居できるということではないとわかるのです。

老人ホームを選択する際には、知識はとても大事だと理解していただけたと思います。ここまでの前段を踏まえたうえで、続きを記載します。

このように、「知らない」「あいまい」で一生を左右する有料老人ホームや高齢者施設の『選択』はしない方が良いです。

有料老人ホームのほとんどの施設は、認知症のかたでも入居できます。
とくに、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)においては、

知的障害者や精神障害者、認知症高齢者などが専門スタッフの支援のもと集団で暮らす家のこと

参考:e-ヘルスネット(厚生労働省)

グループホーム

と、厚生労働省では定義されていますから、

グループホームでは、認知症のかたが入居できる施設ということになります。ただし、上記は基本中の基本の事項でしかないのです。
例外として、認知症や体の状態に応じては、希望の施設に入居できないことがあります。

たとえば、

特別養護老人ホームでは、

  • 入居することができるのは要介護3以上とされていますが、例外として要介護2の場合でも入居できることがあります。
  • 特別養護老人ホームでは、おむつ代がかかりません。
  • 特別養護老人ホームにも種類があります。

有料老人ホームにおいては、

  • 入居するときに要介護の状態でないと入居できない施設があります。
  • おむつ代は実費です。無料のところは、施設の特徴としておこなっています。
  • 有料老人ホームにも種類が存在します。

このように、施設の知識を持っていないと、どこの施設を選び、見学し、入居したら良いかがわからないということです。
結果、入居した後に「こんなはずではなかった。」「思っていた施設とは違った。」などのトラブルの要因の一つになってしまうのです。

次に、有料老人ホームを選択するときには情報もとても重要です。

みなさん同じだと思いますが、今から入ろうと思っている施設で仮に何かの事件があったとしたら、入居する前に知っておきたいと思いませんか?
私は知りたいです。住宅を購入するときと同じです。今から購入する住宅で過去に火事があったり、事件があった場合は知っておきたいと思うでしょう。

ですから、事前の情報収集はとても重要です。

たとえば、

  • 認知症の症状が重くなり、他の入居者に危害を加える可能性がある場合は退去してもらわないといけない。
  • 医療を必要としている入居者が多すぎて、人手がそちらに割かれており、マンパワー的に入居後、しっかりと対応することができない可能性がある。
  • 対応できるので入居はできるが、有料老人ホームで働いているスタッフの知識不足で、適切な対応ができていない施設である場合

など、私が実際に見聞きした情報も含まれています。

このように、最初に上記のような情報を知っていたら、入居前にもう一度検討しなおそう、ほかの施設をもう少し見学してから入居を決めよう、などと再度頭をクリアにしてから有料老人ホームを選ぶようになるでしょう。
ですから、知識のほかに『情報』も大事なのです。

さいごに

この記事に辿り着いた家族の方が、親の老人ホームを選択する際に、失敗しないようにという願いを込めて、この記事を書きました。
この記事を読んでいただければ、老人ホーム選びは複雑で難しいものだと理解して頂けたかと思います。

老人ホーム選びは、一人で悩まずに信頼できる本物の『プロ』と一緒に探すと良いです。もし、近くにそういった方がいらっしゃらない場合は、お気軽に『近所のよしみ』までご連絡ください。私たちであれば、「困った」「不安だ」を取り除く支援ができます。

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老人ホームのことを色々調べても、施設を比較検討してみても、おひとりで決めるのは難しいことです。
私達がおすすめするのは施設探しのプロに相談することです。

『地域介護相談センター 近所のよしみ』であれば、福祉・介護の国家資格取得者が全ての案件を監修し、3年以上介護施設で働いていたスタッフが9割以上も在籍しているから、信頼と実績のおけるプロフェッショナル集団です。ベストな老人ホームを提案してくれます!

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