食事を楽しみたい!食事を重視した老人ホーム探しのポイント

食事を楽しみたい!食事を重視した老人ホーム探しのポイント

食事を楽しみたい!食事を重視した老人ホーム探しのポイント
いくつになっても日々欠かすことの出来ない食事を楽しみに生活しているかたは多いのではないでしょうか。

老人ホームでも自分の状態に合った食事で、自分の力で口から食べて、食事を楽しみたいですよね。施設によって食事に対する取り組み姿勢は違いがあります。もちろん、食事の内容なども大きく変わってきます。

食事は、毎日のことですので日常生活を楽しめるかどうかに大きく左右してきます。とくに加齢とともに、低下する咀嚼能力(そしゃくのうりょく)に対応した嚥下食(えんげしょく)や生活習慣病(せいかつしゅうかんびょう)に対する療養食(りょうようしょく)の提供など、食事の形態を個別に対応ができるのかというのも重要です。

毎日のことだからこそ、食事に対する意識をしっかりと持っておく必要があります。
そこで、入居後に後悔しないために入居前に確認しておきたい食事のポイントを今回はご紹介します。

食事にこだわる老人ホームの特徴

老人ホームの食事への取り組みは、施設により特徴がさまざまです。特徴としては、食材や品数、調理方法に工夫がなされているところに差が見受けられます。

食事に注力している老人ホームだからと毎日が高価な食材ばかりという訳にはいきません。お食事への細やかな配慮こそが食事サービスの差がでるポイントの一つです。
ここでは、食事サービス全体の注目ポイントをご紹介します。

献立はバラエティ豊富ですか?

メニューなど食事内容をご確認いただく際には、嗜好にあったメニュー傾向なのか、季節感があるかなど全体バランスを見てみましょう。ほかにも、洋食が好きな方は洋食が多めのメニューかどうか。特別な日には特別な食事がでるのかどうか。
『イベント食』などの独自の取り組みをしている施設も意外と多くありますが、回数は多いのか少ないのか確認してみましょう。

使用されている食器の質は?

メラミン食器は軽くて破損も少ないので病院や施設ではよく利用されています。食事を楽しむには料理だけでなく器にもこだわりをもってほしいと思いませんか?器の色味が剥げているとどうでしょうか?食欲が湧くでしょうか。

味わいのある器に料理が盛られているとより美味しく感じられるかと思います。決して高価なものでなくても、使い勝手がよい陶器や陶磁器などさまざまな色や形の器がテーブルに並ぶと食卓が彩られ、食欲を湧かせます。

美味しそうな盛り付けですか?

出来上がった料理は丁寧に盛り付けられているでしょうか。一度に多くの方の食事提供がされる場合には、限られた時間での調理、盛り付けとなりますが食べたくなる盛り付けの工夫』は料理と同じくらいとても大切な食事サービスです。ぐちゃっとおかれていると気分が滅入りますよね。

朝食は充実していますか?

昼夕の食事は充実していても、実は、朝食は準備時間や人員の関係上、比較的簡素になってしまいがちです。
だからこそ1日の始まりの朝食を工夫して提供しようとする施設では食事に力をいれている可能性が高いです。施設見学の際、ぜひ朝食のことも気にかけて確認をしてみてください。

食事形態の種類

加齢や健康状態とともに咀嚼能力が低下したり、嚥下食や生活習慣病に対する療養食が必要になってきます。
老人ホームでの食事には普通食・介護食・治療食と主に3種類あります。簡単ですが、ご紹介します。

普通食

常食(じょうしょく)と施設では呼ぶこともあります。家庭やレストランで提供される一般的な食事を言います。食事の硬さが家庭で通常通り調理しているのと同じくらいの硬さです。

介護食

加齢により嚥下機能が低下すると誤嚥(ごえん)から肺炎(はいえん)を併発する可能性が高くなります。
そこで、食べる力やお体の状態に合わせた介護食が用意されています。
今回は代表的な介護食のタイプをご紹介します。

  • 一口大:一口大のサイズに食材が切ってあるもの
  • 刻み食:刻んだりすり潰したりして細かくしたもの
  • ミキサー食:ミキサーなどにかけてポタージュのような状態にしたもの
  • とろみ食:葛や片栗粉でとろみをつけたもの
  • ゼリー食(ペースト食):ミキサーにかけてペースト状、もしくはゼリー状にしたもの
  • ソフト食:舌で簡単につぶせるように煮込んだり、柔らかくしたもの

などがあります。食事をそれぞれの方にあった食べ方ができるよう、食べやすく調理をしたものを介護食といいます。

治療食

糖尿病、脳血管疾患、腎臓病といった病状や症状に合わせ『減塩食』『糖尿病食』『腎臓病食』『アレルギー食』など治療食には種類があります。塩分・カロリー・脂質・たんぱく質・食材などに配慮をした食事です。
医師の指示により、カロリー制限や塩分制限の指示により、治療食となることが多いです。ですから、『制限食』と言われることもあります。

苦手な食材がある場合は?

基本的に老人ホームでは、苦手なものをムリに食べさせることはありません。ときどき、調理方法を変えたことで「食べてみよう」「おいしそう」と試してみて、食べてみるとおいしかったというケースがあります。
このように調理法の工夫で苦手だった食材が食べられるようになったケースもあります。

また、認知症の進行などにより、食べることができるようになることもあります。

自宅ではご自身の好みを取り入れながらの食生活ですが、老人ホームではいつもと違う料理や食材であったり、調理方法も多数登場します。ムリをする必要はありませんが、いつもと違った発見があるかもしれません。食べてみようと思えたときは、きっと新しい味に出会うチャンスなのだと思います。

もし、どうしても苦手な食材がある場合は老人ホームへ伝えましょう伝え方によっては、嫌な感じを持たれるのではないかなど入居前からさまざまな不安があると思います。入居の際には大抵の施設では、入居者に食事の好みなどを尋ねます。

  • 好みの味付け:濃い味、やや薄い味が好きなど
  • 好きな食べ物:煮魚、鶏肉など
  • 苦手な食べ物/アレルギー:葉物、ナッツ類など
  • 咀嚼/嚥下:時々むせるなど
  • 歯の状態:入れ歯があり硬いものが噛み切りにくいなど
  • 伝えたいこと:朝はごはん希望など

このように苦手なものや好みの味付けなどをしっかり伝えておくと、より安心して食事を楽しむことができます。

老人ホームのおやつとは

おやつはあるのか?どんなものがでる?

おやつも日々の生活で潤いをあたえるものであり、楽しみにされている方も多いと思います。

老人ホームでのおやつは、単に甘いお菓子というものではなく食事の補助としてとても重要な役割があります。

とくに口当たりの良いおやつが人気です。おやつは個人の嗜好などさまざまですが、口当たりのよいものが良いでしょう。
なぜなら、高齢になるにつれて唾液の分泌が低下するため、サクサク、パサパサした食感のものはむせこむ要因になりますから、しっとりしたものなどがいいでしょう。

また、おやつと一緒に飲み物を添えて提供することにより、飲み込みをサポートします。ですから、老人ホームを選ぶときには、飲み物の提供も一緒に行っている施設かどうかを確認しましょう。

おやつの時間は日々の楽しみとなる食事のひとつです

高齢者の方々のからだや嚥下状態(食事を飲み込める状態)に合ったおやつを選ぶことで食事や栄養確保、水分摂取の補助としての役割を担うこともできます。

持ち込みができる施設も多いので、せっかくのおやつですから、私的な見解としては、入居者がお好きなお菓子を召し上がるのが宜しいかと思います。

老人ホームのおやつは事情。実はデリケートな問題!

実際に老人ホームなどの施設で働いたことのある人はご存じかと思いますが、施設でのおやつ事情は実はデリケートな問題があります。たとえば、糖尿病などの体の状態によっては、おやつを食べたくても食べられない人もいます。

そんな糖尿病の人のまえで、おやつを食べることができるでしょうか?私はできません。糖尿病の人が辛い気持ちになるのはいうまでもないでしょう。

あるいは、糖尿病のある方だとは知らずに、入居者同士でお菓子のおすそわけをしてしまい、糖尿病の人が食べてしまったら大変なことです。糖尿病だけでなく、アレルギーのある方でしたら、アナフィラキシーショックの問題もあります。このようなことが実際に施設では起こりえるのです。ですから、老人ホームにとっては、デリケートな問題でもあるのです。

食事が楽しみになる工夫

老人ホームでの食事は、各施設によってさまざまな取り組みがされています。ご家庭での食事が偏食傾向であったり、自由度の高い食習慣や外食が多かった家庭で過ごされてきた方ですと、老人ホームでの食事に窮屈さを感じるかもしれません。

しかし、たいていの施設では、管理栄養士が食事の献立表などを作っています。管理された食事で自由度は低下するものの、基本的には栄養バランスを考え健康面に配慮された食事が多いです。
調理方法や食材などさまざまな工夫やアイデアも盛り込まれた食事が提供されます。
そのため、自分ひとりでは選ぶことのなかった食事との出会いや、季節感を取り入れた食事が楽しめるというメリットがあります。

また、さきほど少し触れましたが、老人ホームでの食事の工夫した取り組みとして、好きなメニューを選ぶことができる選択食(セレクト食)、外食やイベント、行事食などがあります。

セレクト食(選択食)とは

一種類の献立ではなく、複数の献立から好みの食事、食べたい食事を選ぶことができる仕組みをいいます。肉料理か魚料理、和食か洋食、刺身かてんぷらかなどの食材の違いもあれば、調理法を変えるなどの工夫をされているため、食事を自分で選べるという楽しみがあります。

イベント食とは

日々の食事のマンネリ化を防ぐための工夫の一つとして、イベント食があります。たとえば、複数ある料理を好きなだけ自由に選んでいただくバイキング形式(あるいはビュッフェ形式)の食事。

目の前で板前さんがマグロやイナダなどの魚をさばいて入居者にふるまってくれるようなこともあります。懐石やコース料理のように旅館のような雰囲気を味わっていただくため、普段とは違った楽しみを味わうことができる老人ホームもあります。

行事食とは

日本古来から大切に伝えられてきた伝統行事であるお正月や節分、七夕なども四季折々の行事を食事を通じて感じられるような食事を提供してくれる老人ホームもあります。

こうしたイベントや四季折々を楽しむことも大事です。しかし、老人ホームの特徴を知るとともに、イベント的な食事だけに目を奪われるのではなく『日常の食事』が自分にあっているのかをしっかりと確認することが重要です。

食事を楽しむ環境

食事を楽しむ場所も大切です。食事をする場が不衛生であったり、暗い雰囲気だとせっかくの食事を美味しく食べることができないですよね。

あたたかいものはあたたかく、つめたいものはつめたい食事として提供されているでしょうか。すべての食事に対応するのは難しくても、お味噌汁や主食のごはんなどはあたたかい食事として食べたいと私は常々思います。
また、スタッフが入居者に対してどのように対応をして食事を提供してくれているかも重要です。

余談ですが、老人ホームでの食事は、11時半~12時頃の場合が多いので、この時間帯に見学に行ってみるとその施設が活気があるか入居者の表情がよくわかります。と他の紹介会社の人で助言をする方がいますが、私は、食事の時間に行くのはすすめていません。なぜなら、時代背景として、いまの80歳代、90歳代の方々は、食事中に喋るのは『はしたない』という文化です。

ですから、食事の時間を見に行ったとしても、話をしている入居者は少ないのです。見るポイントを変えるのであれば、11時半~12時頃に見学に行くのは良いのですが、活気があるか入居者の表情を見るという目的であれば、この時間は避けるべきなのです。入居者が食事をしている時間帯に見学に行くのであれば、他の点に注視しましょう。

さいごに

いかがでしたか?「食べることがなによりも好き」「毎日の食事を楽しみに生活したい」というかたはぜひ老人ホーム探しのポイントにしてみてください。1日に3食。365日で1,095食。毎日のことですからとても大事なことだと『近所のよしみ』では考えております。しかし、インターネットやパンフレットだけでは詳しくわからない場合も多いと思います。そんな時は、施設探しのプロに相談してみてください。

『近所のよしみ』では9割以上の相談員が介護福祉士などの国家資格を有し、介護現場で3年以上経験をしている相談員がみなさんのご希望にあった施設をご提案できます。

さいごまでお読みいただきましてありがとうございます。この記事がみなさまのお役に立てば幸いです。

 

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