病めるときも 健やかなるときも 生涯お互いに支えあうことを誓いますか。
永遠の愛を誓ってから数十年。離婚して別々の道を歩むカップルは一定数います。
注目なのは、長い婚姻生活の末に、離婚を選択するという「熟年離婚」
数年前、ドラマになったほど注目されるようにました。
・離婚なんてするべきではない
・このまま我慢するしかない
・でも、パートナーシップの改善はもう無理かもしれない
・離婚すれば自由になれる気がする
上記のようなお悩みはありませんか。
この記事を読むことで、「離婚」に対するネガティブなイメージが少し解消され、自分の人生を大切に思えるようになりますよ。
決して、離婚をおすすめするわけではありません。どんな選択をしたとしても尊重される社会で、第二の人生を楽しめるといいですね。
熟年離婚が増えている
厚生労働省が発表した、令和4年度 離婚に関する統計の概況によると、熟年離婚が過去最多になっているようです。
熟年離婚とは、「長い婚姻生活の末に、離婚をする」ことです。
長い婚姻生活とは、一般的に20年以上と考えられています。
熟年離婚の原因とは
長年連れ添ったパートナーですが、離婚を考えてしまうのは、どんな理由があるのでしょう。
男女で多少理由は異なりますが、ここでは、おもに女性側の意見をご紹介していきます。
性格が合わない
熟年離婚の理由、男女ともに1位は、性格の不一致。
今までの長く一緒に居て、性格が合わないと感じたことはあったことでしょう。ただ、夫か妻かどちらか一方がずっとガマンをしてきたのかもしれませんね。
コミュニケーション不足もあるかもしれません。夫婦の会話って、だんだん少なくなってくるものです。
生活費を渡さない
生活するには、当然ながらお金は必要です。
現代では、共働きが主流かもしれません。とはいえ、妻が夫並みの稼ぎがあるかと言えば、そういう家庭は少数派でしょう。
家族の生活に必要なお金を渡してくれない夫と、この先も一緒にいることは難しいですね。
精神的に虐待する
殴る、蹴るのような身体的虐待とは違い、心無い言葉をかけてくる、暴言を吐く、無視をするなどが精神的虐待にあたります。
これが原因で、診療内科にかかることになる場合も。
心無い言葉をかけられ、言い返したい気持ちはあるけれど、また大声で暴言を吐かれるのも怖い。
言いたいことを我慢せざるを得ない状況になっていませんか?
心無い言葉や暴言を吐く、ではなく、無視されることも精神的虐待です。
何を言っても無視されると、自分の無価値感が出てきてしまい、苦しくなるでしょう。
異性関係
異性関係は、どの世代でも、離婚原因として常に上がってきます。
魅力的な異性を見つけると惹かれてしまうのは、生物学的に仕方のないことなのでしょうか。
一般的に、結婚とは、「特定のパートナーと人生を共にし、家庭を築いていくこと」と考えられ、社会的承認を得ています。
法律に違反したと捉えれば、夫婦関係の解消はあり得るでしょう。
暴力を振るう
上記の、精神的虐待に対して、殴る、蹴るの身体的虐待がこれにあたります。
男性の力は強いので、女性にとっては恐怖以外の何ものでもありません。
身の安全を第一に、早く離れた方がよさそうですね。
暴力を振るう男性は、外面は良いことが多いです。暴力を振るってしまったあと、冷静になると反省して謝罪してくるものです。
でも、また繰り返してしまうのがこのタイプの男性の特徴だということを認識しておきましょう。
熟年離婚をする際に考えるポイント
熟年離婚を考えるとき押さえておくべきポイントは、今後の生活のこと。当然ですが、生活するにはお金が必要です。
経済的なこと
今まで、特に専業主婦として夫の収入で生活していた場合、夫の収入には頼れなくなります。
自分で働くことができる場合は、労働収入を得ることも考えましょう。
また、夫に請求できるお金もあります。請求できるものを請求し、今後の生活を維持しましょう。
財産分与について
婚姻中に、夫婦で築き上げた財産を分け合う。これが財産分与です。
夫婦が協力してつくったものなので、どちらの名義だとしても2分の1ずつ分け合います。
特に、熟年離婚の場合は婚姻期間が長いため、財産も多額。
退職金も、財産分与の対象になることが多いようです。
現在は働いているとしても、離婚後40年以内に退職となり、支給される退職金も財産分与の対象になります。
退職金が入ったら分けてもらえるように、事前にしっかり話し合い、決めておくことが重要ですね。
これからの生活を考えると、お金の問題は避けて通れません。現実としっかり向き合い、備えておきましょう。
弁護士などの専門家に相談することもできます。
経済的な不安は、精神的にも大きく影響するので安心した、穏やかな生活が送れることが理想ですね。
一人で生活すること
20年以上の婚姻生活を続けてきた夫婦。
けんかをしたり価値観が合わないといった理由でも、別れを選択するとなると、やはり寂しさや不安は出てくると思います。
しかも、この先は年を取っていく。経済的なこと、健康面も含めた精神的なことなど考えればきりがないかもしれません。
そんなときは、何が不安なのかを明確にしてみましょう。
そして、ひとつひとつ対処していくことを考えていくのです。一人になってしまうことを、悲観する必要はありません。
自分を信じて、ポジティブにすすみましょう。
大切なのは自分の価値観
長年夫婦として連れ添ってきて、お互い歩み寄ろうとしてきたはず…でもすれ違ってきた。
そんな中で、一番大切なものは何でしょうか。
自分はどうしたいのか
女性は、結婚し、子育てしながら家庭を守ることになると、つい自分を犠牲にすることが多かったのではないでしょうか。
自分のことは後回し。まずは、夫や子どものことから…
特に、昭和の高度経済成長の時代に生まれた団塊の世代は、根強く残る家父長制の家庭で育った人が多い。
これらに疑問を感じながらも、そんな社会で幼少期を過ごしてきた熟年世代には、やっぱりこんな価値観が刷り込まれてしまっているのも事実です。
現代には信じられないような価値観ですが、それが当たり前で過ごしている人もいるのです。
- 夫を立てて、自分は一歩引いて、夫を支える
- 子どものためなら、自分のやりたいことは我慢する
これらは、本当に自分がやりたいことですか?
私は、本当はどうしたいんだろう…と、主語を「私」にして、自分に問いかけてみてください。
自分に問いかけるなんてしたことがなかった、という方が大半ではないでしょうか。
自分が感じることはすべて認めてあげる
自分に、私は本当はどうしたいのか、を問いかけたとき、感じたことはすべて正解です。
直感と言われるものが、それに当たります。すべて認めてあげましょう。
人に言われるから、とか、一般的にはこうだから、と頭で考えることは、自分の本心ではないことが多いのです。頭で考えるのではなく、心で感じることが、本当に自分が望んでいることだと言えます。
例えば、「今日はご飯を作りたくないな…」と感じたとします。
でも、「そうは言っても、誰も作ってくれないし、私がやるしかないんだよな」となるのが、今まで夫に尽くしてきた妻の思考です。
本音は、「今日はご飯を作りたくないな…」なのです。
この、本音を採用してあげましょう。
ご飯を作らないなんて、怠惰な妻だ、なんて思う必要はありません。
今ままで、自分のことは全部後回しで、自分を犠牲にして頑張ってきたんです。
そんな自分のことを、誰も認めてくれなかった。認めてもらうためには、我慢するしかなかったんですよね。
誰よりも、何よりも一番大切なのは、自分自身なのです。
大切な自分自身をねぎらってあげましょう。
まとめ
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厚生労働省による、令和4年度 離婚に関する統計の概況を見ると、長い婚姻生活の末に離婚をする「熟年離婚」の割合が増えている。
- 熟年離婚の大きな原因としては、愛情、お金、性格の不一致
- 熟年離婚をする際に考えるポイントは、お金のこと
- 一人で生活することを悲観的に捉えない
- 何よりも大切にしたいものは、自分はどう生きていきたいか
時代は令和。昭和の当たり前は、もはや通用しませんよね。
古い常識は手放して、自分がどうしたいのか、残りの人生をどう生きていきたいかを明確にしましょう。
その先に、どうすることが自分にとっての幸せなのかが見えてくるはず。
どんな人生を選択するとしても、それが最善です。お互いにとって幸せで居れる環境を尊重したいものですね。