高齢者のギャンブル依存症!治療は?家族の向き合い方は?

高齢者のギャンブル依存症!治療は?家族の向き合い方は?

最近増加している高齢者のギャンブル依存症。競馬、競輪、パチンコや競艇といったギャンブルは、ハマればハマるほど大切なお金が飛んでいきます。

ギャンブルは誰にでも依存症になりえる精神疾患と言えます。

中でも定年退職をし、安定した収入は年金のみの高齢者にとって、ギャンブル依存症は生きるか死ぬかのギリギリの生活を強いられることとなります。

この記事では

  • なぜ高齢者のギャンブル依存症は増えているの?
  • 高齢者のギャンブル依存症の治療はあるの?
  • ギャンブル依存症にならないための対策は?
  • 高齢者のギャンブル依存症の方の家族の向き合い方は?

上記の疑問をこの記事は一撃で解決してくれます。

では高齢者のギャンブル依存症の現状を一緒に見ていきましょう。

高齢者のギャンブル依存症の実態!近年増えている原因とは?

厚生労働省の統計データによると、ギャンブル依存症の患者数は外来2,929人、入院261人(2016年)でギャンブル依存症が疑われる人は約70万人に上るとされています。

その中でも50代以上のギャンブル依存症はこのデータの4割とされています。[参考:ギャンブル依存症の理解と相談支援の視点]

高齢者のギャンブル依存症増加の原因3選

よしみくん
よしみくん
なぜ最近になって高齢者のギャンブル依存症が増えているか解説します。

孤独

最近の高齢者ギャンブル依存症の、増加の原因の1つには「孤独」があります。

定年を迎え、子どもは独立、パートナーは先に他界したなどのケースでは特に「孤独」の問題が深刻化します。

「寂しさ」から刺激を求め、ギャンブルにのめり込んでしまうといった現状があります。

当事者の子どもや家族、親しい友人が頻繁に連絡を取ったりすることで良い方向に向かうこともあります。

時間が余っている

ギャンブル依存症は統計的にも男性のほうが多いです。

定年退職し、仕事に打ち込んできた方にとっては退職後は時間を持て余すこともあるでしょう。

そこで、より手軽に始められるようになったギャンブルに手を出してしまいます。

はじめは軽い気持ちで、金額も少なかったのが、のめり込むうちに財布の中はスッカラカン状態になることも。

財布の中だけでなく、生活費(年金)にまで手を出してしまい、借金をしてしまう事例があります。

借金を抱える前に手を打つ必要がありますね。

オンラインで完結する

今は、自宅でもネット環境さえあれば、ギャンブルを楽しめるようになりました。

わざわざギャンブルをしている場所に足を運ばなくてもお金とネット環境さえあればギャンブルができてしまいます。

より手軽に簡単にギャンブルが楽しめる環境が自分で作れてしまうことも原因として挙げられます。

高齢者のギャンブル依存症の治療はあるの?

高齢者のギャンブル依存症は果たして治療はあるのでしょうか?

結論から言うと治療法はあります。

ここでは、代表的な3つの治療法についてみていきましょう。

認知行動療法

ギャンブル依存症の方は借金などの強いストレスを抱えることによって認知機能に問題が生じることがあります。

まさにこの問題を解決してくれるのが認知行動療法です。

認知行動療法は、うつ病や不安障害、統合失調症などの精神疾患でも治療法として用いられることが多いです。

認知行動療法は簡単に言ってしまえば、自分の考え方の癖を変えるトレーニングをすることです。

例えば、人生を後ろ向きに考える癖を前向きに考えられるようにしたり、少しでも心を健全にするのです。

治療は、集団で仲間と行うこともありますし、自分の長所に焦点を当てて、トレーニングすることもあります。

行動療法

もう1つに行動療法があります。

認知行動療法と名前はよく似ていますが、性質は少し違います。

認知行動療法は、思考やイメージといったものにアプローチしますが、行動療法は行動そのものにアプローチします。

どういうことかというと、犬にかまれた経験があり、触ることができない人がいたとします。

ですが本人は「犬に触れてみたい」、または犬に触れないといけない状況があったと仮定しましょう。

行動療法では、徐々に犬に近づくことや、毛だけ触ってみるなどのその行動自体にアプローチしていくのです。

ギャンブルから距離を置くトレーニングをし、最終的にはギャンブルをしない生活で幸せを感じれるようにできれば良いですね。

薬物療法

名前の通りで、薬によって精神の安定を図る治療法です。

ギャンブル依存症の人は、生活や月々の借金で不安がいっぱいでうつ状態になったり、眠れなかったりすることもあります。

そんなときに、うつ症状を緩和する薬や、睡眠導入剤を投与することもあります。

最終的には薬を減らしていき、薬なしでも心を元気にしていく必要があります。

薬物療法に限らず、自宅での治療が難しい場合は、施設の入居を検討します。

施設では、3食の健康的な食事に加え、定期的な運動、グループで自分の事などを話すワークなどに取り組みます。(認知行動療法)

 

高齢者のギャンブル依存にならないための対策は?

ご高齢になってくると認知機能の低下から、自分を客観的にみることが若い人に比べ、鈍くなってきます。

よって、自分で抑制することは年を重ねるごとに難しくなっていくでしょう。

ですから、近くの友人、兄弟、家族、子どもなどの周りの支えが必要になってくるのではないでしょうか。

借金などで生きづらさを感じる前に手を打つことが必要です。

ここでは私たちができる対策を一緒にみていきます。

とにかく高齢者を孤立させない。

一番重要で身近な対策は、ギャンブル依存症関係なく高齢者を、とにかく孤立させないことです。

上記でも述べたように、核家族化などの社会的背景から、孤独な高齢者が増えました。

それにより、寂しさゆえにギャンブルにハマりだすことが多いです。

ギャンブル以外に趣味を見つけてもらうのも良いかもしれません。

ですが、

おじいさん
おじいさん
今から、趣味なんて、、、

と口にする高齢の方が多い一方、とにかくお金さえ突っ込めば楽しめるギャンブルはかなり手軽で始めやすいので、なかなかギャンブルの楽しさを超える趣味は見つけにくいようです。

話し相手は最も手軽で有効的

とくに趣味などがなくても話すことが好きな高齢者はたくさんいることでしょう。

特に家族の存在は、最も身近で頼れる存在と言えます。

話し相手がいない状況がもっとも孤独を感じやすく、マイナスな考えにかたよりがちです。

あなたも、話をすることで不安が軽くなったり、スッキリした経験があるのではないでしょうか?

全く同じで、話すことがストレス解消や、孤独を感じにくくなる身近な手段です。

ぜひ、話を聞いてあげてください。

福祉向け専用パチンコ「トレパチ」を紹介!!

どうしてもギャンブルをやめられない、やりたい衝動が抑えられない高齢者は1度「トレパチ」を検討しても良いかもしれません。

「トレパチ」はお金を必要としないパチンコに似た福祉用器具で、ギャンブル依存症の患者にも一定の効果があります。

またギャンブル依存症だけでなく、認知機能の低下を抑制したり、脳トレ系や、機能訓練などを促す効果もあるとされています。

例えば、パチンコをしながら、エアロビクスをするなど楽しく長続きする仕組みが搭載されます。

近年では、レクリエーションの一環として、老人ホームなどにも設置されているところを見かけます。

このようなテクノロジーに頼るのも依存症を緩和するうえで、悪くない工夫です。

ギャンブル依存症高齢者の家族のかかわり方は?

高齢者のギャンブル依存症は本人もつらいですが、家族も同様につらく、悲しいものです。

依存症になってしまった高齢者の家族にとって適切なかかわり方はあるのでしょうか。

ここでは依存症高齢者にとって寄り添ったかかわり方についてみていきます。

声掛けのタイミング

孤独にしないことは上記にも紹介しましたが、それ以外に、適切な声掛けのタイミングがあります。

それはギャンブルで大負けした時です。

負けた時は本人も感情が動く唯一のタイミングです。

大負けしちゃったな、、、やめなきゃな、、、
おじいさん
おじいさん

本人に寄り添った、共感をする形で「ギャンブルってやめたらそんな気持ちにならなくて済むよ」と教えてあげるのです。

しかし、高圧的な態度はNGです。大切なのは、寄り添った声掛けです。

孤独を感じている高齢者にとって寄り添った態度は、感情が動く瞬間と言えるでしょう。

人格否定、説教はしない

年を重ねたご高齢の方なら特に、人格否定や説教はNGです。

おじいさん
おじいさん
なぜ、あなたに言われなきゃいけないの!?

という感情が働いて、余計に関係を悪化させるでしょう。

上記にも述べたように、寄り添った態度が重要です。

寄り添った態度は、

あなたは1人じゃないわよ

というメッセージみたいなものです。

ぜひ言葉だけでなく、態度や行動で伝えてあげてください。

まとめ

2020年後半と見込まれているカジノを含む統合型のリゾート施設の開発に先立ち、今や、ギャンブル依存症の高齢者は社会的な問題になっています。

一部の人間をギャンブルにより儲けさせ、立場の弱い高齢者が食い物にされるのは見ていられません。

少子高齢化にともない、高齢者の人口比率が高くなるにつれ、ギャンブル依存を患う高齢者が増えることは間違いないでしょう。

ギャンブル依存症高齢者を守ることができるのは当事者か、周りの人間だけです。

あなた自身が、正しい知識を身に着けることで大切な人を守ることは、今後はより一層必要になってくるのです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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