

このような悩みを抱えている方はいませんか?
京都には寺社を始めとする、さまざまな観光名所がありますが、段差が多く車椅子での観光には向かないイメージがありますよね。
ですが安心してください。近年はバリアフリー化が進んだスポットも多く、車椅子を使っている方でも安心して楽しめる名所が多数あります。
そこで本記事では、正看護師免許と京都検定3級を持つ筆者が、
- 車椅子でも楽しめる京都の世界遺産3選
- 親孝行旅行にぴったりの観光名所2選
について解説いたします。
車椅子を利用しているお父さんやお母さんを京都に連れていきたいという方は、ぜひご覧ください。
親孝行旅行におすすめ!車椅子でも楽しめる京都の世界遺産3選
京都には、世界文化遺産「古都京都の文化財」に登録されている名所が16ヵ所あります(古都京都の文化財は全17ヵ所で、一つは滋賀県の延暦寺)。
その中でもバリアフリー化が進んでおり、車椅子に乗っている方でも楽しめるスポットを選んでみました。ぜひ親孝行の旅の参考にしてください。
バリアフリー化推進功労者表彰を受賞している「清水寺」
西暦780年に創建された長い歴史を持つ、京都観光では外せないスポットの一つです。
高さ約13mある「清水の舞台」や 、清めの水として有名な「音羽の滝」などを有し、人々の信仰を集めてきました。
清水寺は2011年に国土交通省の「バリアフリー化推進功労者表彰」を受賞した、バリアフリー化の進んだお寺です。
参道は車椅子用に舗装されている箇所があり、敷地内を車椅子で一周できます。
段差にもスロープが設置されており、「清水の舞台」へも車椅子で入れるので、その高さと絶景をぜひ体感してください。
またトイレにも工夫があり、便器の前に設置されているテーブルに上半身を乗せると、便器へスムーズに移動ができる「ファンレストテーブル」が設置済みです。
このように清水寺はバリアフリーに注力している寺院のため、高齢者でも安心して参拝できます。
京都旅行の際は、お父さんやお母さんと共に訪れてみてください。
清水寺の基本情報
- 住所:京都市東山区清水1丁目294
- TEL:075-551-1234
- 時間:6:00~18:00(時期により変動あり)
- 拝観料:大人400円
- 駐車場:清水寺の塔頭「成就院」の前に車椅子専用の駐車場あり
振動が少ない車椅子の貸し出しがある「平等院鳳凰堂」
1503年に関白(天皇を補佐する役職)の藤原道頼が建立しました。
おすすめスポットは、阿字池に建つ国宝「鳳凰堂」です。屋根の左右に飾られている「鳳凰像」がシンボルで、建物が水面に反射する様子が圧巻。
特別名勝(国指定の価値の高い景観)の「平等院庭園」からの眺めは正に極楽浄土です。
また敷地内は砂利道のため、振動が少ない車椅子の貸し出しを無料でおこなっています。通常の車椅子よりタイヤが大きく、砂利にはまりづらい構造になっています。
受付で借りられるので気軽に申し出てください。複数台あり予約は不要ですが、心配な方は行く前に電話で確認してみましょう。
平等院鳳凰堂は他にも見ごたえのある建造物が多いため、時間をかけてじっくり観光するのがおすすめです。専用の車椅子を借りて、快適に敷地内を巡ってください。
平等院鳳凰堂の基本情報
- 住所:京都府宇治市宇治蓮華116
- TEL: 0774-21-2861
- 時間:8:45~17:30
- 拝観料:大人700円
- 駐車場:あり
電動アシスト付き車椅子で見学できる「二条城」
1603年の江戸時代に、将軍の宿泊所として築城されました。二の丸御殿(国宝)や本丸御殿(重要文化財)などの文化財を有し、徳川の世を偲ばせます。
二条城は電動アシスト付き車椅子の貸し出しを、無料でおこなっているのが特徴です。
二条城の見どころである二の丸御殿は、約800畳ある広大な建物のため、電動車椅子での移動をおすすめします。
ただし台数に限りがあり、訪れた際に貸し出し中になっている可能性があるためご注意ください。ご希望の方は、早めの時間帯に訪れたほうが良いでしょう。
通路も広く安心して動けるので、豪華絢爛な内装をゆっくり見学してください。
また特別名勝(国指定の価値の高い景観)の「二の丸庭園」も、砂利道ではありますが車椅子でも見学が可能です。
徳川の繁栄を願い造られた庭園は美しく、その造形に圧倒されます。
江戸の京都を見守ってきた「二条城」を、ぜひ訪れてみてください。
二条城の基本情報
- 住所:京都市東山区清水1丁目294
- TEL:075-841-0096
- 時間:8:45~17:00
- 拝観料:(入城券)大人800円、(入城券+二の丸御殿観覧券)大人1,300円
- 駐車場:あり
車椅子でも安心!親孝行旅行にぴったりの京都の観光名所2選
京都には世界文化遺産以外にも、バリアフリー化が進んでいる観光名所が多くあります。
ここではその中でも見学がしやすく、設備も整っているスポットをご紹介します。ぜひ京都での親孝行の旅にお役立てください。
展示スペースが広く車椅子でも移動しやすい「霊山歴史館」
観光客で賑わう東山にある、幕末維新専門の博物館です。坂本龍馬の暗殺に使った刀や、江戸時代の大砲弾など、貴重な史料を展示しています。
建物は2階建てですがエレベーターが設置してあり、車椅子の貸し出しも無料でおこなっています。
スペースも広々としており、展示物は身長147cmの筆者の腰よりも低い位置にあるため、車椅子を使用している方でも問題なく見学できます。
また庭に無料の駐車場が完備されており、玄関前まで車での乗り入れが可能です。玄関には段差がありますが、スロープが設置されており安全に移動できます。
京都を代表する幕末の聖地を、ぜひ訪れてみてください。
霊山歴史館の基本情報
- 住所:京都府京都市東山区清閑寺霊山町1
- TEL: 075-531-3773
- 時間:10:00~17:30
- 拝観料:大人900円
- 駐車場:あり
エレベーターで千本鳥居まで行ける「伏見稲荷大社」
全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮です。稲荷神社は商売繫盛や家内安全などに御利益のある神様で、古来より人々に親しまれてきました。
伏見稲荷大社は神社では珍しくエレベーターが設置されており、かの有名な「千本鳥居」も車椅子で通ることができます。
楼門(入り口の門)の横にあるスロープを登るとエレベーターが見えてくるので乗りましょう。
ただしエレベーターの稼働時間が9時から15時のため、参拝時間に注意してください。混雑状況も鑑み、早めの時間帯に訪れるのがおすすめです。
エレベーターを降りると千本鳥居に到着。約200mに渡る千本鳥居は、神秘的な雰囲気を感じます。
途中から鳥居が2つに分かれて右側通行になり、道幅も少し狭くなりますが、安全に通り抜けられるので安心してくださいね。
お父さんやお母さんと一緒に、幻想的な千本鳥居の雰囲気を体感してみてください。
伏見稲荷大社の基本情報
- 住所:京都府京都市伏見区深草藪之内町68
- TEL: 075-641-7331
- 時間:24時間(エレベーターは9時~15時)
- 拝観料:なし
- 駐車場:あり
まとめ
京都には車椅子でも安心して楽しめる観光スポットがたくさんあります。
近年はバリアフリーが進み、砂利道でも振動の少ない車椅子の貸し出しや、エレベーターが設置してある神社もあるなど、お年寄りでも観光しやすい環境が整ってきています。
車椅子を使っているお父さんやお母さんを親孝行旅行に連れていく際には、安心して京都をお選びください。