老人ホームの面会頻度はどのくらい?知っておきたいルールも紹介

老人ホームの面会頻度はどのくらい?知っておきたいルールも紹介

はじめて老人ホームで面会するとき、さまざまな不安がありますよね。

「面会はどのくらい行けばいい?」
「面会できる時間っていつ?」
「手土産は持って行ってもいい?」

など、面会に関する決まりごとがわからなくて、面会中に充実した時間が過ごせるか心配になるものです。

そこで、この記事では面会の基本的なルールから面会中の過ごし方を詳しくご紹介します。また、老人ホームの面会で気をつけたいことについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

老人ホームの面会について

老人ホームの面会では、施設ごとで面会の制限可能な時間などを設けている場合があります。ここでは、一般的な面会の制限・時間帯などについて解説します。

面会の制限や頻度は?

感染症などの流行がない限り、基本的には面会の制限は設けられていません。面会できる時間帯であれば、面会に応じてくれる老人ホームがほとんどです。

面会の頻度については家族ごとで異なりますが、月1〜2回程度、面会するケースが多く見られます。自宅から老人ホームまでの距離が近い方だと、週1のペースで面会することも。

しかし、毎日のように面会することは、仕事や家事などのある家族にとっては大きな負担です。負担が重くのしかかり、面会が億劫に感じる場合もあります。

とはいえ、入居者本人が元気になったり認知症の進行を遅らせたりするなど、面会にはさまざまなメリットがあるのも事実です。そのため、面会に行くことを苦痛に感じないように、無理なく通える範囲で継続しましょう。

面会できる時間帯は?

老人ホームごとで面会可能な時間は違いますが、一般的に9〜18時で対応しています。また、看取り中の場合は夜間の面会や宿泊を受け入れるところが多くあります。

おすすめする面会時間帯は15〜17時です。この時間帯は自由時間であることが多く、比較的ゆっくり面会できます。場合によっては、入居者本人が入浴時間に当てられていることもありますので、事前に職員に確認しておくと安心できますよ。

面会の滞在時間は?

滞在時間についての制限もとくにありません。しかし面会中、本人の顔色が悪くなってきた・体が傾いてきたなどの状態が見られた際は、早めに切り上げることが大切です。

また家族の負担にならない程度で滞在するのも目安の一つです。無理をして何時間も過ごして疲労を感じると、次の面会が億劫になるかもしれません。ストレスにならない面会の滞在時間を決めておきましょう。

新型コロナウイルスにおける老人ホームの面会

新型コロナウイルスの流行によって、面会の形は変わっています。施設ごとで異なりますが、一般的なコロナ禍での面会形式は2通りです。
・オンライン
・ついたて越し

また手洗いやマスクなどの感染対策をしっかりしてもらうことで、普段通りの面会を可能にする老人ホームもあります。

こちらでは、オンライン・ついたて越しの面会、体調管理について詳しく解説します。

オンライン

パソコンやスマートフォンなどを用いて、オンラインで面会ができます。面会時間は、10〜15分程度と設定しているところが多い傾向にあります。

オンラインのメリットは、お互いの表情を見られることです。電話だと、声のみになるため本人の状態を把握するのは難しくなります。しかし、オンラインであれば表情を見られるため、元気に過ごしているかどうかの判断もできるでしょう。

また、忙しくて老人ホームに来られない場合でも、空き時間を活用して面会できる点もオンライン面会のメリットです。

ついたて越し

テーブルにクリアな板などを置き、ついたて越しに面会ができます。ついたて越しの面会時間も10〜15分程度です。

オンライン面会の場合、通信環境エラーが起きて会話が聞きとれなかったり時差が発生したりします。
しかし、ついたて越しの面会であれば、通信環境の心配がありませんので円滑なコミュニケーションをとることが可能です。

コロナ禍で面会するときの体調管理

老人ホームで面会をする際は、体調管理に十分気をつけましょう。家を出る前に検温をして、37.5℃以上ある場合は面会を延期します。

また、老人ホームについてからは、次の感染予防を行いましょう。
・手洗い
・アルコール消毒
・マスクの着用

老人ホームによっては、ワクチン接種済みまたは陰性を証明するものを提出しなければいけないところもあります。施設に確認し、必要に応じてワクチン接種証明書や陰性証明書を持参しましょう。

老人ホームでの面会のルール

老人ホームで面会する際、施設ごとにルールが設けられています。安全・安心に面会できるためのルールなので、必ず守ることが大切です。

それでは、面会のルールとはどのようなものがあるのでしょうか。オーソドックスな面会ルールについて見ていきましょう。

事前に面会の予約をする

老人ホームでは入居者の安全面から、セキュリティは厳重にされています。そのため、連絡なしで老人ホームに訪れた場合、面会を断られる可能性があります。

また面会手続きに時間がかかり、貴重な面会時間を減らしてしまう場合もあるので、事前に面会の予約または連絡をしたほうが無難です。

事前の連絡をする際は、同伴者についても確認しておきましょう。多くの老人ホームでは子どもも一緒に面会ができます。しかし、子どもが施設内を走り回ってほかの入居者とぶつかるなどのリスクを考えて、子どもの面会を断る施設もあります。トラブルを回避するためにも、前もって老人ホームへ確認しておくと良いでしょう。

食べ物を持参するときは職員に相談

入居者本人への手土産に食べ物を持参したい、と考える家族は多く見られます。しかし、老人ホームでは、栄養バランスを考えた食事を提供しており、一人ひとりのカロリーなどを細かくまとめています。
また高血圧などの症状から、食事制限をしている場合もありますので、前もって職員に相談してから食べ物を持参しましょう。

食べ物を置いて帰るときは、本人に預けないようにしてください。
・誤嚥の可能性
・食事制限を無視してこっそり食べる
・賞味期限切れに気づかずに食べる

本人に食べ物を預けると、上記のようなことが起きる場合があります。とくに職員の見えないところで食べて誤嚥を起こすと、命に関わる可能性があるので、置いて帰る際は必ず職員に預けましょう。
またお土産を食べられたときは、食べた量を職員に伝えることも大切です。

さまざまな観点から、食べ物は制限される場合があります。次に、食べ物以外で本人に喜んでもらえる手土産をいくつかご紹介します。
・タオルケット
・ブランケット
・衣類
・帽子
・ルームソックス
・クロスワード

衣類をはじめとした季節のものは、お散歩やイベントのときに身につけてもらえるので大変人気です。また高齢者は体温調整が難しくなるため、調整しやすいブランケットなども喜ばれます。
そのほか、退屈な時間を作らないクロスワード、塗り絵もおすすめです。頭や手先を使うので、楽しみながらリハビリができますよ。

職員へのお土産は不要

日頃の感謝を伝えたくて、職員へお土産を用意する方が見られます。しかし、ほとんどの老人ホームでは職員へのお土産や差し入れをお断りしています。
感謝の気持ちを伝えたいときは「ありがとう」などの言葉で伝えましょう。

面会のときの過ごし方について

本人が喜んでもらえるような面接時の過ごし方はあるのでしょうか。ぜひとり入れてほしい、面会中の過ごし方を見ていきましょう。

本人または職員から施設での生活の様子を聞く

本人がどのように施設で過ごしているか、家族は気になるものです。面会時に担当者がいる場合は、担当者から本人の様子を聞きましょう。もし担当者が不在だったとしても、介護記録から詳しく話を聞くことができるため、ほかの職員に話を伺ってみてください。

また、どんなことを話したらいいか悩んでいる方も、職員から話を聞くことで会話のバリエーションが増えて楽しいひと時を過ごせるでしょう。

本人と円滑なコミュニケーションがとれる場合は、本人から話を聞くことも大切です。ストレスは溜まっていないか、嫌な思いをしていないかなど、施設での暮らしに大きな不満がないか聞いてみましょう。

家族のことを話す

写真を見せながら家族のことを話すのもおすすめです。時折、昔話も添えると話は盛り上がるでしょう。

さらに認知症の方の場合、進行具合によっては家族を忘れてしまうことがあります。写真を見せることは認知症の予防にもなるので、積極的に活用してみてください。

記念撮影をする

面会したとき、記念撮影をして写真を本人にプレゼントしましょう。写真を眺めることで、家族が帰ったあとの寂しい気持ちが少し落ち着きます。

イベントを一緒に楽しむ

老人ホームで開催されるイベントに一緒に参加することもおすすめです。イベントを通して家族と触れ合う時間を過ごせるので、イキイキとした姿を見ることができるでしょう。

老人ホームの面会で気をつけたいこと

面会中は必ずしも有意義な時間とは限りません。コミュニケーションが円滑にとれない・本人に帰宅願望がある場合、話が平行線であることも。もしものとき、どんな対応をしたらいいのか、順にご紹介します。

コミュニケーションがスムーズにとれない場合

本人とのコミュニケーションがスムーズにとりにくい場合は、「はい」「いいえ」で答えられる質問をいくつか用意しましょう。「お昼ご飯おいしかった?」「昨日は眠れた?」など、わかりやすい質問がおすすめです。

面会では無理に会話をする必要はありません。一緒にテレビを観たり音楽を聞いたりするなど、同じ時間を過ごすだけでも本人の心身も落ち着きます。

面会中、本人が「帰りたい」と言ったときの対応

老人ホームでの暮らしに慣れていない・ほかの入居者のなかに苦手な人がいるなどの場合、本人が「帰りたい」と口にする場合があります。

また、認知症の方が「帰りたい」と言うことも。認知症の症状の一つに「帰宅願望」があり、症状によって家に帰りたい気持ちが強くなります。

本人がずっと家に帰りたいと言っている場合、職員に相談しましょう。苦手な入居者と部屋が一緒であれば、部屋を変えてもらえる可能性があります。
本人の好きなことをレクリエーションなどで、とり入れてもらうのも方法の一つです。趣味に没頭することでリフレッシュができて、帰宅願望が減っていくこともあります。

面会頻度は家族の負担がかからない程度で

家族は仕事や家事、育児など日々の暮らしですることがたくさんあります。張り切って毎日のように面会をすると、疲れが蓄積して途中で倒れるかもしれません。また、蓄積された疲労から面会に行くことが面倒・苦痛に感じる場合もあります。

そのため、面会頻度は家族の負担にならない程度で通うことが大切です。体調不良・外に出ることがしんどい場合は、無理して通わずに面会を延期しましょう。

面会は入居者本人の状態に合わせて有意義に過ごそう

老人ホームの面会は、なかなか会えない家族と入居者本人がじっくりコミュニケーションをとるためのひと時です。また施設で生活する本人の表情から、充実した暮らしを送ることができているのかなどを知るきっかけにもなります。

面会のルールについては、老人ホームごとで定められていますので、面会に行く前にルールを確認しておきましょう。

面会中の過ごし方は会話を楽しんだり手を握ってスキンシップをとったりするなど、本人の心身の状態に合わせて過ごすことが大切です。

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