介護脱毛は必要?アンダーヘアの処理についてメリットデメリットを介護士が解説!

介護脱毛は必要?アンダーヘアの処理についてメリットデメリットを介護士が解説!

介護脱毛について、最近メディアで取り上げられていますので、知っている方も多いのではないでしょうか。

介護脱毛が必要なのか疑問に思う方や、興味はあるけれど介護脱毛の痛みへの不安や永久脱毛をすることへの迷いを持つ方もいるかもしれません。

介護脱毛をする場合に備えてメリット・デメリットや注意点などしっかりおさえておきましょう。

今回は、介護脱毛とは何か、介護脱毛は将来的に必要なのか、メリット・デメリットなどについて解説します。

また介護脱毛の必要性について元介護士としての考えも参考にしていただければ幸いです。

介護脱毛とは

介護脱毛とは、自分自身が将来、介護が必要になった場合にそなえて、VIOを中心に脱毛することです。

Vはビキニライン、Iは性器周り、Oは肛門周りです。自分の家族など介護者への負担をを軽減するために行う脱毛です。

VIO脱毛と聞くと、若い世代にはもはや常識になっていますが、介護脱毛においては40代・50代の方に特に関心が高まっています。

その理由として40代・50代の方は親の介護に携わることが増えるからです。

実際にオムツ交換を体験し、自分のときは介護者には負担をかけたくないという思いやりから選択する人が多くなっているようです。

介護脱毛の必要性

私は元介護士としてたくさんの高齢者の排泄介助をさせていただきました。

アンダーヘアは本来あってしかるべき体毛です。確かに人によってアンダーヘアが多く排泄物が毛に絡みついて、拭き取りが大変なときもありました。

だからといって、介護の妨げになるという考えはありませんでした。

お通じで毛が汚れてしまった場合や皮膚のたるんだ部分に排泄物が入りこんでしまった場合は、清潔保持のためにぬるま湯で陰部洗浄を行います。

もちろん毛が薄いほうが拭き取りやすいですが、正直、毛があってもなくてもどちらでも気にならなかったというのが率直な意見です。

理由は、自身の体調を口で伝えることが難しい方の場合、排便の状態でその方の健康状態を察します。

アンダーヘアよりもその方の健康状態のほうに重きをおいていたためです。

毛量に関してはご高齢でもある人はあるし、ない人はないという感じで個人差があります。

まれに人よりかなり毛量が多く剛毛な方で、陰部洗浄だけでは十分でなかったため浴室に移動していただいてシャワーで排泄物を洗い流した、という経緯があります。

そのような方は、ムレや皮膚トラブルから肌を守るために介護脱毛してもいいかもしれません。

介護脱毛はクリニックの医療脱毛がおすすめ

もしも介護脱毛を行うなら医療脱毛がおすすめです。

クリニックは医師や看護師が施術を行うため、安全で確実です。レーザーで照射し発毛組織を破壊させるため半永久的に毛が生えません。

万が一、肌トラブルが起きたときは医師がすぐに対応できるので治りも早く安心です。

一方サロンでは医療行為ができません。一次的な滅毛・抑毛効果はありますが、永久脱毛効果は得られません。

施術後、期間があけばまたムダ毛が生えてきます。

介護脱毛は将来に備えて行うものです。いざ介護が必要になったときムダ毛が生えた状態に戻らないように、介護脱毛を考えいる方はクリニックで医療脱毛を受けることをおすすめします。

白髪になるとレーザー脱毛できないので注意

脱毛は毛のメラニン色素(黒い色)に反応して、レーザーや光の熱でダメージを与える仕組みになっています。

そのためメラニン色素が少ない白髪には反応しないので脱毛できません。白髪を脱毛できるのはニードルのみですが、痛みが強いのでおすすめしません。

早い方は40代頃からVIOに白髪が生えてくるので、介護脱毛を考えている方は白髪が増えるまえに始めるようにしましょう。

ここまで介護脱毛についての考え方や必要性などについて解説しました。つぎは介護脱毛のメリット・デメリットについてお伝えします。

介護脱毛のメリット

介護脱毛は介護される側にとっては、主に衛生面と精神的負担の軽減のメリットがあります。それぞれの項目をご覧ください。

陰部の炎症などの肌トラブルを予防できる

介護脱毛することで、アンダーヘアに排泄物が絡むことがなくなり、汚れを拭き取りやすくなります。

また、VIOゾーンの目視がしやすくなるので発赤や発疹などを早期発見でき、症状が軽いうちに患部の処置ができます

高齢者の皮膚はスキントラブルを起こしやすく、一度トラブルを生じると悪化しやすく治りにくいので早く処置をすることが大切です。

介護される側の尊厳を守れる

もしも自分が排泄の介助をされるとしたら、申し訳ないと思う反面、早く済ませてほしいと思いませんか。

介護される側にとって、排泄介助にかかる時間が長くなるほど、後ろめたさや恥ずかしいという気持ちからストレスになることがあります。

介護脱毛することで、短い時間で拭き取れるので負担が軽減できるでしょう。

自身の尊厳を守ることにもつながり、安心して介護を受けられます。

衛生面を改善できる

オムツはアンダーヘアがあると蒸れやすく、排泄物のとり残しがあると雑菌が繁殖しやすい状態になります。

皮膚の炎症や感染症、臭いの原因にもつながる可能性があるので衛生面で注意が必要です。

介護脱毛によりVIOゾーンを清潔に保ち、感染症のリスクを軽減できます。

介護をされる側にとっては、介護脱毛により排泄介助の時間が短縮され、心理的負担が軽減される可能性があります。

介護脱毛のデメリット

介護脱毛はメリットの多い施術ですが、デメリットも存在します。後悔しないためにもデメリットを確認しておきましょう。

施術で痛みを感じやすい

VIOゾーンは他の部位よりも皮膚が薄いため、熱さや痛みを感じやすいといわれています。

特にアンダーヘアは毛が太く密集しているためレーザーや光の照射の刺激を受けやすいのです。

クリニックでは痛みが我慢できないときには麻酔をかけられますので無理はしないでください。

また施術の痛みを緩和させる効果がある方法として、保湿ケアをしっかりしておいたり、日焼けを予防したり、生理前・生理中の施術は避けるなどの対策が有効です。

日頃から肌のコンディションを整えておくよう心がけましょう。

恥ずかしさや抵抗感をともなうことがある

介護脱毛は、自分のデリケートな部分を見せる必要があります。恥ずかしさや抵抗感は自然な感覚です。

産婦人科検診を受けるときの短い時間でさえ苦痛に感じる方も多いのでないでしょうか。脱毛する際は、もっと長い時間に及ぶのですから無理もありません。

介護脱毛は将来、介護に備え身体の清潔さや快適さを追求するためのものです。

プライバシーの侵害を感じることもあるかもしれませんが、適切なカウンセリングをうけて不安を解消しましょう。

恥ずかしさや抵抗感を克服できるかもしれません。

時間とお金がかかる

介護脱毛は、美容目的に該当するため保険は適応されないので、ある程度の費用が必要です。

また効率的に脱毛をするために、毛周期に合わせて施術を行います。そのため通う時間を確保する必要があります。

VIO脱毛の適切な脱毛期間は一ケ月から二ヶ月ごとといわれており、脱毛が完了するまで一年以上かかります。

毛質などにより個人差があるので完了するまでの回数や期間も一概にはいえません。

介護脱毛は痛みを感じたり、羞恥心をともなったり、費用や時間の確保などさまざなデメリットがあります。

しかし、介護脱毛は将来のための脱毛なので医療脱毛でないとほとんど意味がありません

また、定期的にケアをしなくてもよくなる一方、一度脱毛してしまうと元に戻すことができないこともデメリットの一つとして知っておきましょう。

さいごに

介護脱毛は、自身に介護が必要になった場合を想定して、前もってVIOゾーンの脱毛をすることです。

介護脱毛は全ての人が必ずしなくてはいけない決まりはありません

費用も決して安くはないので、メリット・デメリットや注意点をしっかり理解したうえで、必要だと思えば検討すると良いでしょう

またアンダーヘアを綺麗に脱毛するのは、ある程度の期間が必要です。余裕をもって施術を計画することをおすすめします。

元介護士の率直な意見としては、介護士はプロとしてお世話をさせていただく側なので、介護のために脱毛をする必要はないと思います。

介護脱毛は介護のためではなく、自分が快適に暮らすために選択することをおすすめします。

また、介護が必要になることを前提とするより、寝たきりにならない体づくりをすることに意識をむけることも大切ではないでしょうか。

さいごまで読んでいただきありがとうございました。

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