在宅介護サービスの種類・特徴を紹介!介護者の負担を軽くする方法は?

在宅介護サービスの種類・特徴を紹介!介護者の負担を軽くする方法は?

超高齢社会と言われている昨今、自宅で家族が介護者となって行う介護を在宅介護といい、介護スキルや知識がほとんどない家族にとって、身体的・精神的にも大きな負担です。

 

在宅介護サービスは、初めは高齢者夫婦のみの家や一人暮らしの高齢者が安心・安全に過ごせるための介護サービスでしたが、家族介護者の介護負担を軽減のためのレスパイトが目的で利用される方も増えています。

 

仕事や家のことをやりながら不慣れな介護をすることは、本当に大変なことです。

 

ここでは、施設に入所する前に、自宅へヘルパーが来てくれる在宅介護サービスをご紹介します。

 

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在宅介護とは?

在宅介護とは、老人ホームなどの施設へ入所せず、在宅で介護を受けることを言い、住み慣れた家で最期を迎えたいという方も増えてきています。

しかし、家族が中心として自宅で介護をすることは、仕事と介護の両立のために家族への負担が大きいものです。

 

そんな介護する側の負担を少しでも軽減するため、在宅介護サービスがあります。

 

初めて聞く、どんなサービスがあるの?何をしてくれるの?と名前を聞いただけだと分からないものもあると思います。

 

では、在宅介護サービスには何があるのかを調べてみましたので、今後在宅介護サービスを利用したいという時の参考にしてください。

在宅介護サービスの種類と特徴

 

在宅介護サービスの種類や特徴などをご紹介します。

 

在宅介護サービスには、ヘルパーや看護師などが自宅まで訪問して行うサービスと、自宅まで送迎してくれる施設へ通うサービス区役所に登録している住所に在住している方しか利用できない地域密着3種類あります。

訪問介護(ホームヘルパー)

 

在宅介護を支える中心的なサービスです。

 

サービスを受ける前に、ケアマネージャーとサービス提供責任者と一緒に、どんな援助が必要なのかを話し合い、サービス提供責任者が作成した計画書に基づき、決まった曜日・時間にヘルパーが自宅へ訪問します。

 

主なサービス内容は生活援助と言い、買い物や洗濯、掃除などがあり、身体介護と食事や入浴、排泄、衣服の着脱を行います。

 

生活援助でホームヘルパーが行えるサービス範囲は法律で決まっていて、同居家族のための洗濯や調理など、直接本人の援助に該当しない行為はできません。

 

訪問入浴介護

 

訪問介護の身体介護の中にも、自宅で入浴介助を行いますが、訪問入浴は浴室の環境や利用者の心身の状態により自宅の浴槽で、入浴ができない場合やデイサービスの利用が困難な人が利用できるサービスです。

 

主に介護士3人と看護師で自宅へ訪問し、事業所が浴槽を利用者の自宅に持参して入浴の介助を行います。

 

 

また、湯船に入れない方には部分浴や体を拭くだけの清拭もあります。

 

訪問看護

 

訪問看護は、看護師や保健師を中心に必要に応じて理学療法士や作業療法士、言語療法士などの医療従事者が自宅を訪問し、医師の指示のもとに療養上の世話や助言などを行うため、サービスを受けるには、主治医の訪問看護指示書が必要となります。

 

主なサービス内容は、症状の観察、栄養や食事の指導、口腔ケア、喀痰吸引、膀胱カテーテルの交換、褥瘡の予防・処置など、利用者の状態に応じて多岐にわたります。

 

訪問リハビリテーション

 

理学療法士や作業療法士、言語療法士などリハビリテーション(機能訓練)の専門職が自宅を訪問し、医師の指示のもとにリハビリテーションを行います。

 

サービス内容は、寝たきりにならないためのベッドからの離床促進、寝返り、起き上がり、歩行などの運動機能の訓練の他にも、失語症の人などに対する訓練もあり、自宅での生活するうえで困難になっている利用者の状態に合った機能回復訓練のことです。

 

また、訪問リハビリテーションの大きな特徴として、自宅の環境に関する整備や助言も行います。

 

居宅療養管理指導

 

医療系の専門職である医師や歯科医、薬剤師、栄養士などが自宅を訪問し、療養上の管理や指導を行います。

 

療養上の管理や指導とは、具体的には以下のことを行います。

 

①病気の予防・診断や合併症の早期発見などの医学的管理

②風邪や下痢など軽症な病気に対する医師の管理

③医療系ショートステイについて判断、口腔ケア

などです。

 

このサービスを受ける利用者は、通院することが困難な方で高血圧や糖尿病、がんなどの持病がある人、リハビリテーションを必要とする人、入院入所の判断が必要な人などが対象となっています。

 

診療所や歯科、薬局など訪問診療を始めている医療機関も多く、今後在宅医療が進むとともにニーズが高まっているサービスです。

 

夜間対応型訪問介護

 

こちらのサービスは、地域密着型と言い、前述でもお伝えしているように、指定をした市町村の被保険者のみが利用できるサービスです。

 

夜間対応型訪問介護とは、

 

  • 午後10時〜翌朝6時の間、決まった時間にヘルパーが訪問する定期巡回
  • 体調の不安などで利用者の通報に応じるオペレーションサービス
  • 通報を受け、緊急時に都度訪問する「随時訪問」

 

この3つのサービスを一括し、契約時に通報に使用するケアコール端末(緊急コールボタン)が配布されます。

 

施設によりますが、ケアコールを首から下げ、万が一自宅内で転倒した場合すぐにボタンを押すと、トランシーバーの様に施設で待機しているヘルパーと話しが出来るため、家族が状況を説明し、ヘルパーが即座に対応するため訪問してくれます。

 

他にも、寝たきりの方で指でボタンを押せない場合は、肘や足で押すタイプのものもあります

 

また、オプションによって日中も通報による対応も可能です。

 

定期巡回・随時対応型訪問介護看護

 

訪問介護と訪問看護が密接に連携し、24時間体制で定期的な巡回と必要に応じて訪問を行い、通報を受けるために常駐オペレーターが配置されています。

 

サービス内容は、ヘルパーが入浴、排泄、食事などの介護と看護職員による療養上の世話や診療の補助を受けることができます。

 

施設に通う在宅介護サービス

こちらは、利用者が日帰りで施設に通い、介護サービスを受けられるものです。

 

目的としては、外出をせず他者とのコミュ二ケーションが減ってきている方や、家族が仕事でいない日が多く、一人で自宅にいると不安に感じるなどの理由で利用されます。

 

聞いたことがあるサービスもありますので、サービス内容などを参考にしてください。

 

通所介護(デイサービス)

 

日帰りで通い、入浴や食事などの介護サービスやレクリエーションなど、定期的に利用することで気分転換が図れ、生活リズムを整えるなどのメリットがあります。

 

また、年間行事である敬老の日や夏祭り、ひな祭りや端午の節句の日には、イベントを行ったり、特別メニューで季節を感じさせる内容も。

 

他にも、理学療法士や作業療法士が行う日常生活機能の向上のための訓練を受けることもでき、認知症予防のための脳トレも行えます。

 

デイサービスは、介護をしている家族の休息(レスパイト)のためにも利用されていて、訪問介護と同じように在宅介護サービスの中で多く活用されています。

 

通所リハビリテーション(デイケア)

日帰りで施設に通いリハビリを行えるデイケアは、医師が利用を認めた人がサービスを受けられ、利用者の状態に合わせて行う個別訓練と、集団で行う訓練があります。

 

一般的なデイサービスと比べ、医学的ケアと機能回復訓練が強化されているため、施設には医師をはじめ理学療法士や作業療法士、言語療法士、看護師が配置されています。

 

認知症対応型通所介護(認知症対応型デイサービス)

 

地域密着型サービスの1つで、認知症の人限定のデイサービスとなっていて、認知症の特性に配慮したケアが行われます。

 

サービス内容は、一般的なデイサービスと同じように入浴や食事などの介護サービスや機能訓練などが受けられます。

 

また、医師による認知症の診断などが必要となりますので、家族で認知症対応型デイサービスの利用を考えている方は、事前に診察を受けましょう。

療養通所介護(療養型デイサービス)

 

地域密着型サービスとなっており、医療と介護が常に必要な難病や認知症、脳血管疾患後遺症、がん末期患者など重度要介護者が対象です。

 

こちらも、日帰りで施設に通い入浴や食事などの日常生活上の支援を始め、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上などのサービスが受けることができます。

 

宿泊して受ける介護サービス

 

介護者である家族が、少しの間家を空けなければならず、家に一人にさせてるのが不安という時に利用し、施設で介護サービスを受けられます。

 

他にも、介護者である家族の休息(レスパイト)のために利用することもあります。

 

短期入所生活介護(ショートステイ)

 

特別養護老人ホームや介護老人保険施設などに、短期間入所し食事や入浴、排泄の介護や生活機能の維持や向上のための支援が受けられる在宅介護サービスです。

 

通常は、入所期間は1泊〜1週間ほどですが、施設の入所を申し込んでいて、入れるまで1ヶ月以上前から利用することもできます。

 

また、介護者である家族の持病が悪化し自宅での生活が困難になってしまったり、冠婚葬祭の理由で一時的に介護ができなくなった場合に利用されます。

 

短期入所養護介護(医療型ショートステイ)

 

療養病床をもつ病院や診療所など、医療から看護・介護・機能訓練が受けられる介護療養型医療施設に短期間に入所することを、医療型ショートステイと言います。

 

病気の予防や診断・治療、再発防止、合併症の早期発見などの医学的な管理のもとで、長期入院をしていた人が、在宅に戻る可能性を高めてくれるサービスが受けられます。

 

自宅・通い・宿泊を組み合わせたサービス

2007年に新たに出来た介護制度である地域密着型のサービスとは、市町村に住所を置いている方しか利用できない介護サービスです。

 

メリットとしては、可能な限り住み慣れた自宅や地域で生活を維持できるようになったり、利用人数が最大18名と少人数制ですので、人が多いところは苦手という方に向いている介護サービスです。

 

小規模多機能型居宅介護

 

1つの施設で通い(デイサービス)を中心に訪問介護、ショートステイの3つのサービスが受けられます。

 

同じ施設なので、スタッフも顔なじみなため知らない施設でお泊まりしたりデイサービスに通う必要がないので、安心して利用できます。

 

しかし、こちらのサービスを利用している間は、訪問リハビリテーションや居宅療養管理指導、福祉用具以外のサービスは利用できませんので、他の施設でのデイサービスや訪問介護との併用してのサービスは受けられません。

 

看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)

 

先ほどの小規模多機能型居宅介護に訪問看護を組み合わせたもので、医療と介護のサービスが受けられることができます。

 

こちらのサービスも小規模多機能と同様、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、福祉用具以外のサービスが利用できません。

 

まとめ

 

住み慣れた家や地域にいながら、介護サービスが受けられる種類が増えてきています。

 

ここでは、紹介しきれなかった福祉用具のレンタル・購入や住宅改修も在宅介護サービスに入ります。

 

また、介護保険外サービス(自費)もあり「おむつの支給・補助」や「訪問理美容」など独自サービスも行われていたり、訪問介護の事業所によっては、介護保険が適用されない散歩の付き添いや電球の交換などを自費として受けているところもあります。

 

介護者である家族の負担を減らし、介護保険サービスを上手に取り入れ、利用者の状態や介護者の状況に合わせた介護サービスを、ケアマネージャーと相談しながら適切に組み合わせることが大切です。

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